case.05 片側顔面痙攣・三叉神経痛(へんそくがんめんけいれん・さっさしんけいつう)

片側顔面痙攣・三叉神経痛について

機能を改善させるべき疾患として、二つが代表的です。いずれも脳幹近隣の脳血管が末梢神経を圧迫して発症させる疾患です。
片側顔面痙攣とは、ことばのままに一側のみに出現する顔面の筋肉のピクツキです。眼輪筋のみの場合や、両側の場合には該当しないことも有ります。
三叉神経痛は、一側の顔面の一部に電撃痛と呼ばれる激しく発作的な痛みが生じ、食事や洗顔にも支障をきたすことがあります。

当院での治療方法

片側顔面痙攣と特発性三叉神経痛にたいしては、積極的に微小神経血管減圧術を行っています。いずれも正常な動脈などが神経を圧迫するために生ずる病気であり、MVDは耳の後ろに一円玉程度の穴をあけて顕微鏡下に神経から血管を遠ざけて固定する治療です。手術件数は年間10例程度ですが、長年の豊富な治療経験により安定した成績が得られています。

片側顔面痙攣ではMVDとボトックス注射のいずれも施行可能であり、ボトックス療法を3~4ヶ月毎に外来にて継続しながら、タイミングによりMVDを選択していただくことも可能です。20歳台から40歳台など比較的若い方にも起こり、人前に出たくなくなるなど精神的にも社会的にも支障をきたすことがあります。悩まないでぜひ相談して欲しい病気です。

三叉神経痛では薬物療法・MVD・ガンマナイフ治療について、特徴・利点・欠点などご理解いただいたうえで、よりお勧めの方法をご提案しています。薬物療法では痛みが治まらないか、副作用のために継続困難な方も多くおられます。高齢の方・内科的疾患が多く全身麻酔に適さない方・圧迫血管と神経との位置関係などの理由にては、ガンマナイフを第一選択としてお勧めすることがありますが、その際には、当院の医師が提携するガンマナイフセンターで直接治療にあたります(詳細はこちら)。

症例紹介

  • case01 脳卒中
  • case02 脳動脈瘤
  • case03 慢性硬膜下血腫
  • case04 正常圧水頭症
  • case05 片側顔面痙攣・三叉神経痛
  • case06 脳腫瘍
  • case07 脳動静脈奇形・硬膜動静脈奇形・内頚動脈海綿静脈洞瘻
  • case08 その他の症例